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「草葉の陰」 羽田野令也・堀内マキコ

 

7.5(土)ー7.20(日)*月・火休廊

 

13:00-19:00

 

(Last day ー17:00)

この度、羽田野令也と堀内マキコの2人展を開催いたします。

羽田野令也さんは、アニミズムの思想に基づいた、森羅万象あらゆるものの中に宿る精霊や、民俗学的には「来訪神」や「マレビト」などと呼ばれるある決まった時期にこの世ではないどこかから現れる目には見えない存在を作品で表現されています。作品制作の過程の中でも、実際の河原で拾った石を砕き、自作の岩絵の具を顔料として使用したり、また最近では自然物の草木なども作品に混ぜ込んだりと、古代思想と限りなく近づけながらプリミティブでエネルギッシュな作品を制作されています。今展の「草葉の陰」では、「あの世=死後」、羽田野さん自身が虫や動物などの自然の一部になったかのような不思議な美しさを感じたことを表現していきます。自然素材を自ら画材として作り出し表現される作品は、まさに自然と一体となった生命力のある作品として、私たちの前に現れてきます。

​また一方で堀内マキコさんは、特に日本民俗学で表現される「マレビト」にインスピレーションを受け、そこから派生した特撮映画やアニメ、日本のサブカルチャーに共通項を見出し独自の世界観を作り上げています。堀内さんが表現しようとする「異物との遭遇」は人間ではない何か、それは外からだけではなく内からも染み現れるのではないかと自問自答を繰り返し、無意識の心海に沈む自身の姿を探るように制作されています。本展示では蘭、ハナカマキリ、ニセハナマオウカマキリ、火焔土器 からイメージした作品群が元となっており、多彩な世界を魅せてくれます。堀内さんの造られる作品の魅力は、造形の面白さ・ユニークさに加えて、作品に宿す空気感があり、異次元の世界へ鑑賞者を誘ってくれることでしょう。

「草葉の陰」とは「あの世」を表す慣用句として表現されるようですが、「あの世」とは現実と非現実の接点のようなまさに異邦の世界を表しているようにも思えます。

また、2人が制作のルーツとして持つ「マレビト」という民俗学者折口信夫の提唱した言葉がありますが、「マレビト」とは他界から来訪する霊的・神的な存在、または外部からの来訪者を指すようです。異人や旅人といった外部からの訪問者として、歓待されたり、あるいは恐れられたりする存在として、日本の信仰や文化にも深く関わっており、今回のテーマ「草葉の陰」はまさに二人の世界観を交錯するのに相応しいテーマとなりそうです。​​「草葉の陰」に潜む二人の世界観がどのように交錯し、作り上げられるのか是非、ギャラリー空間にてお楽しみ頂けたら幸いです。皆様のお越しを心よりお待ちしております。

 

*プライスリストの送付をご希望の方はメールにてお問合せ下さい。

​*2日目よりオンラインショップをオープンいたします。

堀内マキコ 「In the shadow of flower」jesmonite,resin,acrylic paint H111×W100×D40cm,2025

堀内マキコ /  Makiko HORIUCHI 

【プロフィール】

神奈川県出身、茨城県在住。

東京藝術大学彫刻科学部卒、同大学修士修了。

日本民俗学で表現される「マレビト」の神聖、畏れ、愛着が同時に存在する現象にイン

スパイアを受けた後、そこから派生する、特撮映画や幼い頃から親しんだアニメ、日本

サブカルチャーにマレビトとの共通点を見出す。その発見を交えながら自身の美術表現

として、現代に生きる人間像、コミュニケーションの形の再認識を試みた「異物との遭

遇」をテーマに表現を続けている。

 

【個展】

2024    「砂を掬う」  個展 @27 gallery tokyo (東京)

       「DREAM」個展@GINZA SIX蔦屋書店 (東京)

2023    「COME」 個展  @27 gallery  tokyo (東京)

 

【グループ展】

2024       東京藝術大学修了展 @東京藝術大学 (東京)

       Creative Community 2024 OBAKE ART HOTEL ルクアイーレ @アシタノシカク(大阪)

             Dーart,Art 福岡天神店  @四季彩舎 (福岡)

             The 27 @27gallery tokyo (東京)

             Osaka Art &Design 2024 @四季彩舎 (大阪)

             Multiverse @石川画廊 (東京)

             SHAFT @四季彩舎 (東京)

             ART IN TOKYO YNK @四季彩舎 (東京)

             シブヤスタイル vol.18 @西武渋谷店美術画廊 (東京)

             Dalston group exhibition -part8-  @Gallery Dalston (東京)

             Group Exhibition @四季彩舎(東京)

             蟄伏:グローバル若手アーティストたち @京都市京セラ美術館(京都)

             7/63,917,000 〜わたしたちがここで生きる理由。〜 @光婉(東京)

             てやんでぇ!べらぼうめ展 @27 gallery tokyo (東京)

2023      My First Art vol.2  @ISETAN (東京)

2022        On the Steps 2022  @steps gallery (東京)

              coconogacco exhibition 2022  @FUJIHIMURO (山梨)

           「ホラー映画のオチみたいな」EXPLORE REALITY.  @shisha de tree (東京)

             GEISAI#21   @カイカイキキ (東京)

             WHAT CAFE exhibition vol.22   @WHAT CAFE (東京)

2021        On the Steps 2021  @steps gallery (東京)

 

アートフェア

2025        ONE A AIPEI 2025 @四季彩舎 (台湾)

2023        AFAF Art Fair Asia Fukuoka 2023  @goyo gallery (福岡)

 

【ステイトメント】

私の表現するもの、それは「異物との遭遇」です。

「異物」とは何でしょうか?

2010年以降、世界的にスマートフォンが普及し、ネット社会がより身近に存在するようになりました。

人々はSNSの発達により個々の日常や価値観を発信、受信しやすくなり、それは社会の多様化を後押しする重要な基盤となっています。

一方、多様化した社会は「普通」という概念を希薄化させ、自身の存在や価値観の偏りに対して自覚的にならなければ、他者を不本意に傷つける可能性、緊張を孕んでいるとも言えるでしょう。

光と影が一体であるように、自身の内側にある光、もしくは影の部分と向き合う。

「異物」とは、思っていたよりも近くに存在し、内包するものであり、私自身、もしくはあなたの事かもしれません。

【2人展でのコンセプト】

今回、元々民俗学をコンセプトの一部として触れている作家同士として知り合った羽田野さんとGallery Dalstonさんからのご提案もあり2人展「草葉の陰」を開催させて頂けることになりました。

私は、民俗学者 折口信夫の提唱した「まれびと」という存在が現代においても日常に潜んでいると感じています。

人間ではない何か、しかしそれは外からだけではなく内からも染み現れるのではないか、無意識の心海に沈む自身の姿を探るように制作をしています。

また、そういった姿を探るなかでモチーフとして昆虫や植物、海、陸の生き物から形の要素を持ってきたり、縄文土器や土偶の要素、特撮作品からアイディアを得るのですが、本展示では 蘭、ハナカマキリ、ニセハナマオウカマキリ、火焔土器 からイメージした作品群となっています。

細かくはもっと様々な要素がありますので、是非想像して遊んでみて下さい。

羽田野令也「角の生えた神獣」木製パネル、天竺綿、アクリル、椰子の繊維、麻紐、金具,全長H1053㎜×W606㎜(パネル:803㎜/紐:250㎜),2025年

羽田野 令也 / Reiya Hatano

 

【プロフィール】

1994年生まれ
2017年 大阪芸術大学芸術学部デザイン学科卒業

 

アニミズムの思想に基づいた、森羅万象あらゆるものの中に宿る精霊や、民俗学的には

「来訪神」や「マレビト」などと呼ばれるある決まった時期にこの世ではないどこかか

ら現れる存在を作品で表現しています。

 

【グループ展】  

 

2024年    A2A JAPAN COMPETITION 2024

                二人展 円と渦(gallery Dalston/羽田野令也・宮間夕子)

2023年    SMASH HITS 04 from ONBEAT (AFRODE CLINIC)

                空想動物図鑑(松坂屋 上野店)

                 Independent Tokyo 2023  ( 東京ポートシティ竹芝)
                空想動物図鑑(ジュンク堂 福岡店)

2022年     KOWAII vol.XII(新井画廊)

         SMASH HITS 03 from ONBEAT (YUGEN Gallery)

2021 年    第一回 ARTIST NEW GATE 最終審査展(Gallery Seek) 入選

                 いい芽ふくら芽 in Tokyo 2021 (松坂屋上野店)

                 SICF22(スパイラル)

                 Monster Exhibition (Galerie Grand E'terna / フランス・パリ)

2020年     MONSTER EXHIBITION 2020 (渋谷ヒカリエ 8/COURT) 入賞

2019年     Independent Tokyo 2019(ヒューリックホール)

       

【受賞歴】

MONSTER EXHIBITION 2020 (渋谷ヒカリエ 8/COURT) 入賞

 

【アートフェアなど】

2025年 mango art festival 2025 (A4gallery/タイ・バンコク)

2024年 mango art festival 2024(A4gallery/タイ・バンコク)

【その他】​

2019年 ホテル客室内壁画制作(Yolo Hotel Museum)

2020年  壁画制作 (ボードゲームカフェでんでん虫)

2022年  バイリンガル美術情報誌 ONBEAT vol.17 若手作家特集作品掲載

  

【ステイトメント】

「草葉の陰」とは、一般的には「草葉の陰から見守る」などといった使い方をする「あの世」を表す慣用句ですが、これは天国でも地獄でもない別の場所とも解釈できます。この考えは自然信仰と密接に結びついた日本の独特な他界感だと個人的に考えます。まるで死後、自分が虫や動物などの自然の一部になったかのようなある種の不思議な美しさを感じます。
展示タイトルを「草葉の陰」とした理由は慣用句そのままの「あの世」という意味とは少し違い、言葉の美しさからくる”ひっそりと存在する別の世界“のような雰囲気を私と堀内さんの作品から陰に潜む何かの気配を展示空間の中で感じていただければと思います。

Gallery Dalston

〒130-0023 東京都墨田区立川1-11-2

Tel :080‐6108‐9556 (久保)

​gallerydalston.jpn@gmail.com

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